レポート
Report

<特別企画>
座談会
白石涼子先輩と話そう 其の弐

座談会

参加メンバー

長谷川智哉(36期)/西崎夢乃(36期)/山本大資(35期)/中川悟志(35期)
白石涼子(18期)
小田真朱(36期)/高橋 輝(36期)/由井 緑(35期)/井上寧子(35期)

白石:
18期1組15番、白石涼子です。
今日は皆さんに会えるのを楽しみに来ました。
では早速自己紹介をして下さい。

井上:
上級生35期1組3番の井上寧子です。
現在22歳で大学に通いながら映画館で働いています。本日はよろしくお願いします。

白石:
面白い名前!
印象に残りますね!

中川:
35期1組14番、中川悟志です。
今は大学院の1年生で、バイトもしながら京都から通っています。よろしくお願いします。

白石:
お願いします。
頭がいいんですね!

山本:
35期2組22番、山本大資です。
今月のはじめに28歳になりまして、京都で営業の仕事をしております。よろしくお願いします。

白石:
営業できそう!

一同:
(笑)

由井:
35期2組25番の由井緑と申します。
私は研究開発の仕事をしている29歳で、

白石:
なんと!

由井:
このなかで一番お姉さんになります。
あまり声に自信がなくて、もともとすごくコンプレックスを持っていたんですけど、ちょっとしたきっかけで自分の声が魅力的なのかな、ってちょっと気づき始めたので声優を目指したいと思いました。
白石涼子さんがすごく憧れの存在で…よろしくお願いします。

白石:
いい声だなって思いました、第一声で。
お願いします。

由井:
お願いします。

西崎:
36期1組18番、西崎夢乃です。
私は岡山県出身で、今も岡山にずっと住んでいて毎週青二塾大阪校に通っています。
今は契約社員で医療関係のお仕事をしております。
よろしくお願いします。

白石:
よろしくお願いします。

長谷川:
同じく36期1組20番、長谷川智哉です。
私は学生をしていて、実は学部は違うんですが大空直美さんと同じ大学に通っていて、出身は京都なのでそこから滋賀に大学行きつつ、こっちにも通っています。よろしくお願いします。

白石:
お願いします。

小田:
36期2組8番、小田真未と申します。
私の出身は山口県なんですけど、関西へは10年前に大学進学で奈良の方に来て、それから大阪に住んで、今は京都から通っています。

白石:
おおう複雑…!

一同:
(笑)

小田:
関西を転々としていて…それで年齢が今28歳で。

白石:
あ!お姉さんだ!

小田:
頑張ります。よろしくお願いします。

高橋:
36期2組17番の高橋輝です。
今22歳で今年23歳になるんですけれども、兵庫県の尼崎市からこちらの方に通っていて、お仕事も尼崎市の工場で事務をやっております。
よろしくお願いします。

白石:
お願いします。
すごい面白い。みんなバラバラで!へえ~すごいですね。何か私は高校3年生の時…昔はね、高校生から入塾できたから、高校3年生の時に入塾して1年目を過ごしたんですけど、その当時もちろん同じクラスにもお兄さんお姉さん達もいたし、あと2組さんだと28歳とか?29歳とかそういうすごい年の離れた人もいたのでなんかその当時を思い出すようで…でも若いですよね、19歳ね、若いのにしっかりしてるなあって…

西崎:
同期に頼りっぱなしです。

白石:
頼れる時は頼った方がいい!
ということで何話しましょうね。
青二塾大阪校に入塾して2年目、…どんな2年間ですか?

中川:
僕は…人生がすごく充実するようになったっていうのがあって、そういう大げさなことを本気で思えるっていうところが青二塾なんだと思うんですけど…初めてお芝居というものに出会って、世の中にこんなにおもしろいものがあったんだと実感する機会が沢山あって、それで今お芝居を探究自体がもうおもしろくって、そういう意味で本当に入って人生変わったなって思います。

白石:
でも多忙ですよね、働いて…

中川:
まあそうですね、でも大変なんですけど、お芝居ってやっぱり全部がためになるところがあるのかなって最近分かってきたので、どれも頑張ってやってます。

白石:
確かに。
本当に今の生活は全部無駄じゃないので、絶対何かしら生きてくるので…今は無駄じゃない!(笑)
今を一生懸命精一杯過ごして、いい思い出を沢山作って欲しいなって思います

一同:
はい!!

白石:
急にね、何か締めモードに入っちゃいました…(笑)

一同:
(笑)

白石:
1年目はどうですか?

長谷川:
右も左もわからない演技経験ゼロからのスタートだったんですけど、まず一番最初に言われたのが、笑顔で挨拶をすることすらも、目を見て会話することも全然できないだなっていうことがわかって、1から順々に少しずつできることが増えてきたなっていう今半年間ですね。

白石:
緊張するよねえ。

長谷川:
はい。

白石:
人の目を見て話せって言われもねえ。
でも、いい笑顔してると思いますよ。

長谷川:
ありがとうございます!

一同:
(笑)

白石:
その、笑顔をしっかりって言われた時は鏡とか見たんですか?

長谷川:
そうですね、毎日どれくらい口角を上げたらいいかな、とか。上げ過ぎたらクチャってなって不細工だな…とか(笑)

白石:
クチャってなってる方がいいと思います(笑)

中川:
わかります!

長谷川:
え、そうですか!?

白石:
笑いジワがある方が本当の笑顔が…こうやって(作り笑いの顔)やってるより、全然いいと思います

長谷川:
ありがとうございます。

白石:
でも今の時代はよくなってるね、スマホもさ、あるからさ。

中川:
そうですね、録画、録音…

白石:
すぐ写真も撮れるし、すぐ録音もできるし…だから自分の顔とかもね、よく知れるよね。
昔はほんとにあの…なんだっけ、使い捨てカメラとか、写ルンですみたいな、ああいうので撮るか、本格的なカメラしかなかったから…携帯のカメラあったけど、すごいね、画質も悪いし…録音をするってなると、当時まだカセットテープもあったんだけど、MDとか録音機器をちゃんと用意しないと録音できなかったから。
今はほんと手軽になったからすごい良い時代。恵まれてるなって思いますね。
自分の写真、私すごい撮るんですけど(笑)
みんなは撮ったりしますか?

一同:
いや~…

西崎:
みんなと撮ったりとかはよくします。

白石:
へ~、じゃあ合宿の時もいっぱい撮った?

一同:
撮りました~!

白石:
あの時も私そういう使い捨てカメラだったから。
多分すごい枚数少なかったと思う。
みんないっぱい撮ったよね、きっとね、そしたら。
食べたものとか。

西崎:
先生方と写真を自分の携帯で撮らせて頂けたので…写真に残るんですよね

白石:
うんうん。

西崎:
プリントアウトして飾ってみたりとか…

白石:
いまだに残ってて、同期が集まったりとかして、見ますよ。合宿の時の写真。

一同:
へえ~!

白石:
2年間だけど、すごい濃い2年間だったし、行事もいっぱいあるからインパクトあるよね、全部がね!
濃い思い出として残ってて…2年間が2年以上のことが何か、詰ってるっていう…

中川:
週に2日なんですけどね

白石:
ね!週に2日の2年間なんだけどすごい濃くて…私、さっきも言ったように高校3年生の時が1年目で、2年目は大学にも行かず就職もせずアルバイトしながら通ったんですけど…
何かもう10代後半=青二塾!みたいな感じで(笑)

一同:
(笑)

白石:
高校の思い出とかも、あるっちゃあるけど、何してたっけ?ってね。友達とかも青二塾のクラス、同期の方が印象にすごい残ってます。いっぱい話していっぱい触れ合ったのは青二塾大阪校の同期だったと思います。
ほんと限られてる2年間だし土日だし、いろいろね行事もあるけど、自分が頑張れる時間って限られてるから。ほんとに無駄にしないで一個一個大事に頑張ってほしいなって思います。35期はあと少しだけだけど。

白石:
私は青二塾大阪校がどういう所だって全く知らないで来たんですよ。18年くらい前なんですけど、私が塾にいたのって。
当時から…いっぱい専門学校とか養成所はあったけど、どこどこがこういう授業をしている、どこどこがこういう所だ、安い!とか、なんかいろいろ比較・検討するべきところはあったと思うんですけど、なにも考えないで、ただ青二プロダクションには目指す声優さんがいる!みたいな、そんなところから、ね。

白石:
きっかけはミーハーかもしれないですけど。でもなんかそれでパッと出会えた青二プロダクションっていうところがあって、養成所があって、大阪校があって。これは正に運命?
自分が奈良県出身なので、だから選択肢として大阪校しかなかったんですよ、東京に行くことはまず考えてなかったから。だからほんとに青二プロダクションの養成所が大阪にあって良かったって本当に思いました。
出会い、巡り合いかな、みたいに思っていて。

白石:
私は…本当に青二塾大阪校でいいんだろうかとかも考えず、猪突猛進!みたいな感じで。「声優になりたい!」って子どもの頃から思ってたから迷うことなく両親にも言えたし…通ってましたね、生活の中で一番みたいな感じで。
もちろんね、学校を卒業するっていうのは大阪校にとっては大事なことではあるんですけど、幸い高校3年生からだったから、次の年は自由だったから。
いやでもほんと、フリーターになって良かったなって思いました。大学行ってたら、もし青二プロダクション所属のオーディションに受かっても、まず大学を卒業しなきゃいけないから。自分的にはいい選択だったのかなって思ったりするんですけど。

白石:
青二塾大阪校はね、本当演技の経験とか何も無くてもいい環境だし。他の養成所とかだと「どこどこの養成所で何年間勉強した人のみ入れます」みたいな専門学校とか養成所あるらしくって。そんな2年間通ったからって絶対ここまでいってるとかっていうわけじゃないじゃないですか。その基準って何なんだろうって思うんですけど。
でも私も全く演技の経験が無くって。ちっちゃい頃から声優になりたいって思ってたくせに何も学んでこなくて、ただ漫画を声に出して読むとか、国語の教科書を読むのが好きとかそのくらいで。
別に演劇部にも入らなかったし、放送委員とか放送部とかにもならなかったし。
何も触れてこないで青二塾大阪校だったので。
たまたま出会ったのが青二塾大阪校だったけど、演技の経験が無くても入れますって所で良かったなって思いますね。

白石:
皆さんは何で選んだんですか?大阪校を。

井上:
はい。
私は青二塾に入る前の年に、外画が好きで外画に関わりたいって思って、留学をしてたんですけど

白石:
留学!?

井上:
はい。
アメリカに行ってまして。

白石:
へーー!
え、え、若くない?

一同:
(笑)

白石:
まだ22歳だよね?

井上:
はい。
その間に翻訳じゃなくて自分で表現する方がやりたいなって思い始めて、吹き替えで初めて興味を持ったんですけど、その時にたまたま見ていた映画で「この声優さんすごいな」って、その方を調べたら青二塾大阪校出身の…

白石:
お~

井上:
白石涼子先輩で…

白石:
おお~!(笑)

井上:
大学が兵庫県なので大阪だったら通えると思って、青二塾大阪校に決めました。

白石:
へえ~、なんの作品だったんですか?

井上:
「華麗なるギャツビー」です

白石:
へえ~!
あれはオーディションがなかったんですよ。

井上:
そうなんですね。

一同:
へえ~

白石:
吹き替えの現場ってオーディションがある作品も勿論あるけど、ディレクターさんとかスタッフがキャスティングしてくれることもあって。
あれはボイステストみたいな…オーディションはなかったですね。
もしかしたら事務所がサンプルとかを送って…何人かの中から選んでもらったっていうのはあるかもしれないですけど、オーディションを受けたっていう記憶はないですね。
嬉しい、ありがとうございます!

井上:
すごい今日、嬉しくて…

白石:
ほんと!?
ちょっと私すごい汗かいてるけど…(笑)
気にしないで(笑)

一同:
(笑)

白石:
じゃあ本当は映画に携わりたいと思っていたのに、自分がやりたいっていう方向に…

井上:
はい、変わりました。

白石:
すごい!きっかけ作ったんだ私!!
人生どうなるか分かんないねえ。
そんな若いのにねえ。じゃあ留学するまでは、別に声優になろうとは思ってなかった?

井上:
全く思ってなかったですね。

白石:
じゃあ今も吹き替えがしたいの?

井上:
そうですね、やっぱり憧れて…きっかけがそれだったので吹き替えが一番したいなと。

白石:
そうなんですね、私アニメを見て育ったから、アニメに声をあてる人になりたいって思ってて…もちろんその吹き替えっていうのも知ってたけど、あんまり意識して見たことがなかったですね。だから東京に行ってからも吹き替えの仕事をしたいかって聞かれたら、「したくないわけではないですがアニメがやりたいです」ってやっぱり思ってて、最初は。
でもそんな選んでる場合じゃないっていうか…結果ね、吹き替えでこうして井上さんと出会えてるし、私も吹き替えやって良かったなって思いますけど。

白石:
多分もともと声質が男の子寄りというか、あまり高くない、可愛くない、ハスキーっていうところは昔からそんな感じだったので。
言われてはいました。
「外画とかやったら?」「合うんじゃない?」みたいな。「吹き替えだったら女性とか、はまりそうだよね」っていうふうにいわれてて。
で、もういい年なのにまだ色気が追いつかなくて。
低い声でハスキーですごい外画の女性向な声してるのに色気が足りないっていわれて「色気、とは?」みたいな(笑)
吐息を漏らせばいいですか?(笑)

一同:
(笑)

白石:
試行錯誤してね。いろんな作品みたりとか、先輩のお芝居を盗むとかっていう勉強はしてるつもりではいたんですけど…やっぱりそういうものでも人生経験から出てくるかもしれないから。
お姉さん、強いと思います。由井さん(笑)

由井:
(笑)

白石:
外画合いそうですよね。

由井:
私も凄く大人の女性の役がやりたくて、本当はアニメがしたいんですけれども…

白石:
あ、そうなんですか?

由井:
実は鶴ひろみさんがすごく好きで。あるアニメの主役をされてて「私、この人になりたい!」って思ってしまって、アニメを目指していたんですけども、どうも声が低くて「何か私、女の子じゃない…?」って私も思ってしまって、なかなか手が付けられないというか、自分からいけなかったんですけれども、何かいろいろ国語の本を読んだり読書をしてみたりした時に、やっぱり自分でも出来るんじゃないかっていう自信が湧いてきて。すごく映画の吹き替えもやってみたいなって思っています。

白石:
ほんとね。
思うよね、声低いとね。

由井:
はい。
その色気の話を聞くと私も…
吐息を漏らせば…いい?(笑)

白石:
(笑)

白石:
さっきも同じこと言っちゃったけど、すごい魅力的な声だなって思って。
声優=アニメ=可愛い声じゃないとヒロインができないって思いこんでて、子どもの時から。
だから変な話、今、私がいろんなところでいろんな方にお会いして「あ、声優です」「アニメとかに声あてたりとかしてます」って言っても「普通ですね」って言われたりする。

一同:
え~…

白石:
全然声優さんっぽくないねって言われて。
やっぱり世間的にも「かわいい声とか特徴のある声の人が声優さん」みたいな印象があるのかもしれないですね。だから「普通ですね」って言われて「そっすね」って(笑)

白石:
でも、みんな可愛くても、みんながイケメンボイスでも…ね。
隙間狙っていこ、自分はここ!ってね(笑)
自分らしさが発揮できるところを目指して。
誰かと同じとこにみんなが目指しても一人しかね、役掴めないから。自分らしさを見つけて伸ばしていった方が強いかなと思うんですけど。

由井:
はい

白石:
私も青二塾の授業でも男の子役しかやりたくなくて。女の子役やるのがすごい苦手で。だから…自分の発してる声が女の子に聞こえてるのかっていう自信が全く無くて。だから男の子ばっかり選んだし、目指したし…自信が持てなかったですね。
だから女の子役を初めて仕事でやったのは事務所入って2年目とかですけど、それも「果たして私の子の声は世間的に大丈夫なんだろうか?」ってすごい自信がなくて。実際に放送されたアニメを録画して観ても、まだ自分の声は自分の声にしか聞こえなくて。全然駄目だ、みたいな。可愛くない!って思っちゃってて。

白石:
でも何かね、回数重ねたりとか、いろんな役を貰えていろんな出会いをしていくと「あ、私の良さが発揮されるキャラクターとか作品とかもあるんだな」ってそういうのがどんどん自信に繋がって。
私、昔よりすごい声が低くなったし、ハスキー度合いも増したんですけど。今の方が自信を持って、何なら幼稚園児でも頑張ろうって思えるようになりました!昔は高校生でも駄目だ~って。一生懸命自分の中で一番高い声だして、一生懸命かわいこぶってみるんだけど、全然ハスキーだしなあ…みたいに思ってて自信がなくって。

白石:
だから私も青二塾大阪校2年間勉強して、2年間で世代の違うクラスメイト、先輩方と過ごして、いろんな合宿の発表とか観たりとかして、いろんな先生方に来ていただいて学んだつもりだったけど、それでもやっぱりまだ…何だろうな、完成っていうと変だけど、自分のことは100は分からなかったですかね。東京行って仕事して少しずつ段階を踏んで、ちょっとずつ分かってきて。「あ、あの時こういうことだったのね」とか「ああすればよかったな」って。でもやっぱその当時は分かんなくて…。
え。何の話する?(笑)

一同:
(笑)

白石:
皆さん出身は…あ、結構関西の方が多いんですね、2回目の座談会はね。ふーん。
え、岡山からって何分くらいかかるんですか?

西崎:
私は高速バスで通っているので、大体岡山から大阪までだったら3時間くらいあれば…

白石:
片道!?

西崎:
2時間半ちょっとはバスに乗っているので。

白石:
へ~、今日は何時に家を出たの?

西崎:
いつも土曜日に朝出て、中高の同級生が今、大阪に住んでいるのでその子の家に…今日は同期の冨田の家にお世話になったんですけど、泊まって、日曜の夜に帰るっていう。
でも合宿の時とかはやっぱり係に選んで頂いたのでどうしても遅くなって電車で、終電で帰らなきゃいけないっていうことも…

白石:
へ~、電車で帰れるんだ…!

西崎:
ぎりぎり…(笑)

白石:
大変~。えらいねえ!
そっかあ。でもあれなのか、向こうで仕事してるから通う方法をとるしかなかったってこと?

西崎:
そうですね。
あとすごく実家からも通いやすい仕事場だったので、一人暮らしするよりかは実家から通ったほうが。自分のお給料でやっぱりやりくりしていくので…

白石:
えらい!若いのにえらい!
そっかあ、じゃあ有意義に使おうと思ったら使えるもんね、その2~3時間ね。ふ~ん…すごい。
えっと…あとはみんな通える距離からか。えっと、このために一人暮らししてるんでしたっけ?あれ?

中川:
僕は大学に入る時に一人暮らしを始めて、もう5年くらいしているので…

白石:
へ~。
私は実家からでしたね。1時間くらいかけて通ってたから…でも高校生だったから、高校行きながら、バイトしながら青二塾だったから…何か若いってすごいなって思いました(笑)
何かすごいね、今考えたら、いやできないわあんな生活って。朝8時とか9時くらいからバイトして、ダッシュで電車乗って、ダッシュで塾来て、ダッシュでまた戻ってバイトに行く、みたいな。

一同:
ええ~

白石:
陸上部だったんですよ(笑)

一同:
(笑)

白石:
短距離なら、短い時間なら早く走れるから。役に立ったかなって。中学の時陸上部だったのが発揮されたんですけど。

白石:
皆さんは青二塾の入塾オーディションのこととか覚えてたりします?

一同:
ああ~

西崎:
さっき1回目の座談会で森光が言ってた、歌っていた人が私です。(笑)

白石:
そうだったの!

西崎:
竹元先生から「あ、声楽やってたの?じゃあ今、何か歌ってみて」って言われて、「夢路」を少しだけ歌ったのを覚えていて。
あと山口奈々先生に前髪のこと言われて…「ちょっと前髪あげてみて」って。
「あげたほうがいいわよ」って。
「あ、はいっ…」って(笑)

白石:
髪型ってね、顔の形隠せるからね。私も隠すもんね。自分のコンプレックスね、隠しちゃうよね(笑)
緊張はしなかったんですか?
そんな急に歌ってって言われて…

西崎:
緊張も、もちろんしてたんですけど…
やってって言われたらやるしかないと思って…

白石:
そりゃそうだよね

西崎:
ガッツを持ってやりました。

白石:
その時の歌は自分的には何点だった?

西崎:
40…

一同:
(笑)

白石:
じゃあ次は、高橋さん。

高橋:
私は、そこまですごい緊張してはなくって。それは先輩方が凄く温かく「頑張ってね」って言って下さってリラックスできて、周りの子に話しかけたりとか。
でも一番ドキッとしたのが、隣の…パーテーションの向こう側にいらっしゃる方が歌ったり…

一同:
やっぱり…(笑)

白石:
聞こえてくるよね(笑)

高橋:
「え!?歌うの!?」って…
私は特技に歌って書いちゃったんで「え、歌うの私?」って…ちょっとそこでドキドキしたんですけど。歌のことはなにも触れられずに…(笑)
松田先生から「音楽の大学行ってたのね」「はい」ってくらいで終わったので、ちょっとホッとして…

白石:
じゃあ今、音楽の授業とか歌の授業はもうバリバリ「私の歌聞いてください!」みたいな?(笑)

西崎:
やっぱり後半からはソルフェージュになってきたので「できる子?」「はい!はい!」みたいな感じにはなっています。

白石:
他にありますか?

由井:
はい。
ちょっと初めていう話なんですけど…

一同:
何々?

由井:
私、オーディションの前に実はクビって言われて

一同:
ええ!??

由井:
仕事を一旦切られてしまって…
まともな精神状態じゃなくって…
でもここでオーディション受からないと私、何もできないって思って逆にすごいやる気になって。

一同:
へえ~

由井:
結局クビにはなったんですけど

白石:
なったの~!?

由井:
でも雇用形態が変わるっていうので、再雇用にしていただいたので事なきを得たんですけど

白石:
何なんだよ~。最初から雇用形態が変わるって言ってくれたらねえ!

由井:
ほんとにあの時、前日大泣きして、誰にもオーディション受けるって言ってないので言えないし…
オーディション会場で「え~、仕事探さなきゃ…え~…」って(笑)

一同:
(笑)

由井:
よく分かんない状況だったんですけど、逆にそのお蔭ですごく緊張しなくって(笑)

白石:
(笑)

白石:
他に何か…

山本:
はい。当時なぜか謎の自信が凄い有って、多分大丈夫だろう、みたいな。そしたら筆記テストをさせていただいたんですけども、養成理念とかそういうのは事前に調べていたのでできたんですけど、それ以外はズタボロで…「あの自信は俺、何だったんだ」ってそこで一回凹んだんですけど、今度は後半朗読課題とセリフ課題をさせて頂く時に立て直してしっかりやるぞって思って。
その時に34期の先輩が声をかけて下さって、程好く緊張もほぐれて、すごく楽しくさせていただいたなっていうのが覚えています。

白石:
筆記テストとかもさぁ、ほら、私の時代は高校生から受けられたから。
「いやあ~、わかんねえなぁ!!!」みたいな(笑)

一同:
(笑)

白石:
こんな漢字読んだことないなぁ!!みたいな(笑)
凄いね、点数悪かったです。筆記テスト、すごい悪かった。入塾後にやったテストも大して変わらなかった。(笑)
愕然としましたね。私よく受かったなって。
私も、2回受けて、1回目はめっちゃ自信があったんですよ、入塾オーディション。中3の時。「絶対受かったわ~」っと思って。で、ペッって落ちて。だから2回目受けた時は全然自信が無くて、逆に落ちたわって思って。

白石:
あのね、卒塾オーディションがあるでしょ。その時も私、実はテストを受けて部屋を出て控室戻った時に、私15番だったからまだまだ受ける人いっぱいいるのに「落ちたーー!」って号泣するっていう。
「絶対落ちたわ~…」って(笑)

白石:
何でかって、何か別にセリフが上手くできなかったとか、芝居をかんでしまったとかそういうことじゃなくて、やりとり、質問されたことに対して答えたことが悪かったんじゃないかみたいな。すごい反応が悪かったの。「求められていた答えとは違うものを出してしまった、むしろ逆に気分を悪くさせてしまった」って思っちゃって。それで落ちたって思った。何かもう、「こんな奴だったんだ」って思われちゃったんじゃないかって思って泣いちゃったんだけど。

白石:
その質問したのマネージャーさんだったんですよ、青二プロダクションの。後々事務所で顔を合わせることになりますよね。お仕事していくことになると思うんですけど。何か私的にはすごい大事件だったけど、そのマネージャー的には笑い話みたいになってて。別にそう答えたからってそれがダメだったとかではないし、思ったまま感想を言われただけで怒ってもなかったし、がっかりもしなかったって聞いて。

白石:
でも多分そういう面接って、入塾オーディションもそうだと思うんですけど、セリフを言うのと演技をするっていうのと、質問されてパッと答えるのって全然違うじゃない。素が出るじゃないですか。だから、そういう顔とかその時の間とか声とかっていうのが見たかったんだろうなって。

白石:
いやわかんないよ。正解はわかんないけど、私的にはそうだったのかなってとこに行き着いて。確かに答えによっては、そうなんだ!って思ったりもするけど、でもなんかそういうとこで人柄が垣間見えるから。そういうのに出るかなって思ったよ。どんな質問されるか分からないし、自分がどう答えるかなんてまだ分からないと思うけど。その答えとか内容によってって感じではなくって、いかに自分がその時に「自分はこういう人です」って自分らしく表現できるか、かなあって思いました。

白石:
なので私はなんか「自分らしく頑張ります」ってずっと言ってるんですけど、それは自分が自分に自信が無かったから。だから誰かと張り合ったら絶対負ける部分もあるし、誰かと同じにやろうと思っても出来ないところはある、「けど、自分ならこう出来ます」とか「私だったらこうします」っていう、自分だけの武器みたいなものを一つでも持っていたらやっていけるっというか、「私」「白石涼子」でいられるんじゃないかなって思って。なのでそういう意味で「私らしく頑張ります」って言ってるんですけど。

白石:
本当にね、七色の声出る人いるじゃないですか。可愛い声からかっこいい声まで、幼い子供からお婆ちゃんまで出来て。すごい器用な人ってやっぱりいるんですよ、現場に。
すごいなあって思いつつ「でもきっと私には私の道があるはず!」って思って。自分で自分を奮い立たせて。自信をね、あえて持ってやってますけどね。すごい自信が無かったから私。

一同:
へえ~

白石:
すごい自信が無くて。
そんな割にすごい調子のって「はい!やります!」って言ってたけどね(笑)
「私、出来ますやります!」って目立とうとしてたけど。

白石:
やっぱりクラスメイトっていってもライバルじゃん。でも未だに青二塾の時の同期は連絡取ったりとか。変な話、声優になれなかった子とも繋がったりとかしていて。その子は新しい人生を歩んでいて。東京にいたり、いなかったり様々ですけど。やっぱこの2年間に出会えた人は凄い大きいと思う。
なので大事な仲間を見つけて、盗めるところは盗んで(笑)
お互いね、競い合ってほしいなって思うんですけどね。

一同:
はい!

白石:
なにか聞きたいことはありますか?

小田:
はい!土日が塾で平日は…白石先輩は学生だったのですけど、その時の平日の練習方法とかってどんなことをされていましたか?

白石:
いやあ~もうね、正直若いときは…何だろうね。
1年目は私もね変にね、「いや、行けるし」って思ってたとこがあって。でもバイトしながら、前半は部活に入ってたんですよ。でもやめてそっからバイトになったんですけど。
いや、もうわからない、それが正解かはわかんなかったけど。読んでみたりするだけで。両親も別に芝居をしている人ではなかったし。誰もアドバイスとかもないから。読めるものは読むっていう感じでしたね。

白石:
あとは終わってからみんなでファミレス行ったりとか、河川敷行ったりとか、誰かの家に行ったこともあるし、公園とか。みんなで練習したりとかっていうのはありましたけど。やっぱり必ず土日にここに来られるし。限られてるけどすごい濃いからこの時間って凄い大事で。この2年間はどの2年間にも負けない、濃い2年間でしたよ。

白石:
私、振り返ると凄かったなって。凄い夢中で一生懸命取り組んだ2年間だったなって。合宿とかもみんなで練習したりとか。緊張するよね、本番迫ってくるから。だから仕事しながらとか学校通いながらとか色々大変かもしれないけど、この2年間が結構大きいというか、勝負だから、与えられた係だったらそれも最高のチャンスだし、最高のアピールポイントだと思うから頑張ってほしいなって思いますね。
あ、でも私あんまり1年目そんな大きい係与えられなかった気がする。

一同:
へえ~

山本:
ちなみに何の係をされたんですか?

白石:
えっとね…

井上:
クリスマス会の係をされたそうで…

白石:
あ、2年目はクリスマス会の係をして…
凄い頑張って赤いドレスを着ました。

一同:
へえ~

白石:
あ、えっとね、私あれしました、入塾説明会の係。

一同:
あ~

白石:
私ね、入塾説明会の係のためにスーツを買ったんです!

一同:
え~!

白石:
大学も行かなかったし就職もしなかったからスーツを持ってなくて。何か分かんないけどスーツを着なきゃいけない!と思って。
入塾式の時はほんっと舐めてて、よく分かんないベージュのスーツともいえないすごい丈の短いスカートとか履いていって、知識が…一般的常識が凄くなくて。スーツを持ってなくて。入塾説明会、大事な後輩を迎える場できちんとしなくてはいけない!と思って。それで初めてスーツを買いましたね。

一同:
へえ~

白石:
いやあ~懐かしいなあ。でもそのあと別に着ることやっぱり無かったけど(笑)

中川:
東京に行ってから着られる機会は無かったんですか?

白石:
東京行って?あ、ありましたよ。
でも何年ぶりかな?みたいな(笑)
あと…何したかな、合宿でも何かやったな…(笑)

一同:
(笑)

白石:
何かやったよ。
でもやっぱり係与えられると嬉しいよね。

一同:
嬉しいですね。

白石:
頑張りどころだしね。見てもらえるしね。
頑張ってね(笑)
あとは何だろうな…

(白石、入塾案内書を見ながら…)

白石:
変わらないね。
私がやってた時と一緒。

一同:
へ~

白石:
何か合宿はちょっと雰囲気変わったかなって気が。私の時はジャージにTシャツインでした(笑)

一同:
(笑)

白石:
正直ダサいな~って思いながら(笑)
「うわ~ダッせ~」ってみたいな(笑)
でも入れなきゃいけないから、入れてやってましたよ。その時の集合写真みんなインだよ(笑)

一同:
へ~

井上:
青二塾のグレーの…?

白石:
そう、グレーのTシャツ着て。
汗シミがすごいんだよね

一同:
(笑)

白石:
ちょっと下の期になるともう出してて…
「私の時インだったけど!?」と思って(笑)

中川:
自然消滅したんですね(笑)

白石:
時代の波ですかね(笑)
入塾オーディションとかそういう大事な…大事なっていったらあれだけど…係はしっかりしてる人がやってたイメージがあるなあ。

一同:
あ~

白石:
きっと私には与えられなかったんだろうなあって思いますね。
あ!やったんですか?

井上:
やったんですけど、すごい大失態をしまして。

白石:
え~

井上:
入塾オーディションの面接の会場に入る前に「机の上に邪魔になる荷物は置いてくださいね」っていう案内をする為にセリフを練習して本番に臨んだんですが、受験生のみんながすごい緊張してて「あ、緊張してる~」ってなったら自分も緊張しちゃって。第一声で「コートや大きなお荷物などの邪魔にならない荷物などはこちらに置いてください」って言って。自分で何かおかしいって思いながら言ってたら一緒にオーディション係をした甲斐がフォローをいれてくれて「何で私、今フォロー入れられてるんだろう?」って思って。
あとから全然違うこと言ってた!と思って…(笑)

白石:
邪魔にならないならいいよね(笑)
でも受けるほうも緊張していて、その間違いに気づいてないかもしれないね。
そっか~オーディションの時の記憶とか…私、凄い記憶力が無くて、だから演技の授業とか苦手だったんですね。

中川:
セリフを覚えるのが…

白石:
そうセリフを覚えるのが…

中川:
今は…苦労されてるんですか?

白石:
凄い苦手です。凄い時間がかかります。
凄い人は台本渡されて次の日には覚えてきて…。
私、結構長いことにらめっこして台本とはなかなか離れられません。

白石:
私、舞台は興味がなくて、正直。声優になりたかったから、だから舞台の授業とかも必要な基礎なんだろうけど凄い苦手って思いながらやってて。で、東京行ってからも自分が舞台に立つことは別に望んでなかったし、無いだろうと思ってたんだけど、でもお誘いいただいて「不安です。やったことないし怖いです」って3回くらい断ったんだけどそれでもきてくれたから、こんなにきてくれるんだったらやる価値あるかもって思って。
「僕たちがサポートするから」と先輩方が優しく包み込んで下さって、事務所入って13~14年経ってたから、声かけて頂けたのも出会いかなチャンスかなと思って。逃げてちゃだめだなと。やってみよう、怖いけどやってみようと思って。
1か月ちょっと稽古があったんだけど、あまりにずっと私が台本持ってるから「涼子ちゃん、そろそろ台本置かないとほんとに覚えらんないよ」って言われて「は、はい!!!」って(笑)

一同:
(笑)

白石:
でも台本置いた途端、頭が真っ白になって「え…!何ですかセリフ…!」みたいな(笑)
全然覚えられなくて。
でもそうやってちゃんと言ってくれる方が周りにいて助けられて引っぱってもらって何とか出来て。
舞台が楽しかったんですよ、初めて立った舞台が。舞台楽しい!自分で全部表現するのって楽しいと思って。その時初めて思いました。
塾生の時は正直すごい苦手だったから、難しいし覚えられないし嫌だなって思ってて。でも台本見て声だけでやるんじゃなくて自分の全身でやるのも楽しいなって思って、そっからは機会があったら舞台に立ってみようと思って何回か舞台に立っています。

一同:
へえ~

白石:
えっと、何が言いたいかっていうと、時間はかかるかもしれないけど、自分が苦手だなとかやりたくないなって思ってることがあったとしても、いつか挑戦する時が来るかもしれないし、やってみても良いかもしれないですね。向いてないかもって思ってもやってみたら超私ハマんじゃん!みたいな。(笑)
そんなことがあるかもしれないし。

白石:
そうやって…さっき言ってたね、声の幅にもよるけど、私は今、吹き替えとかだと子持ちのお母さんの役とかやったこともあります。かと思えばティーンをやったりもするし。アニメとかだと男の子とかもやりますけど、すごい強い超武闘派の女子とか、あとは関西弁の役とか多いです。いろんな地方出身だと方言ってあると思うんですけど、方言は大事にした方がそれは本当に武器になるので。
なので忘れないでいてほしいなって思いますね。

一同:
はい!

白石:
これからもみんな頑張って下さいね。

一同:
はい!

白石:
あっという間でしたね。
皆さんから色んな話を聞けて楽しかったです。

一同:
ありがとうございました!

白石:
お疲れ様でした。

一同:
お疲れ様でした!

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